あなたはオスグッド病という言葉を今まで知っていましたか?
私は、先日4歳の息子が急に足が痛いと言い出して、その原因を調べる中で初めて知りました。
4歳の息子の足の痛みは、結局成長痛という診断が下りました。
でもこのオスグッド病。
症状を知ると、息子がもう少し大きくなったら発症する可能性がけっこう高いなと感じました。
なぜならこのオスグッド病という病は、主に10代の成長期にスポーツを盛んに行っている子どもに多く発生するからです。
成長期に多く発生することから、いわゆる成長痛と勘違いされやすいオスグッド病。
しかし成長痛と違ってオスグッド病は、そのうち勝手に治るものではありません。
オスグッド病について学んで、スポーツに一生懸命に取り組む子どもが痛みに苦しまないようにケアしてあげましょう。
オスグッド病と成長痛の違いとは?
成長期に多く発生することから混同されやすいオスグッド病と成長痛。
どちらも足に痛みが発生するということで、症状は似ているように見えます。
しかしこの2つは、根本的に違っているのです。
まずいわゆる成長痛は、子どもなら誰にでも起こり得る原因不明の足の痛みです。
成長痛の痛みは精神的なものに起因すると言われており、病院を受診しても異常は見つかりません。
骨などに異常が起こっているわけではないので、痛む部位の見た目にも変化はありません。
一方オスグッド病とは、スポーツなどにより過度な負担がかかることで骨が変形してしまう病気です。
ですので、スポーツを盛んに行っている子どもにおいて発症します。
痛みが現れる部位は主に膝で、膝の骨がこぶのように前に突き出すため見た目にも変化が現れます。
オスグッド病は、大腿四頭筋という太ももの前側の筋肉に過度の負担がかかることで発症します。
ジャンプしたり、蹴ったり、踏ん張ったり。
そういった動作をするときには、太ももの前側の筋肉が縮んだ状態になります。
筋肉は骨と骨を繋いでいるので、筋肉が縮んだ状態になれば繋がっている先の骨は筋肉に引っ張られる状態になります。
大腿四頭筋は膝の下側にある頸骨という骨の表面に繋がっています。
ですので大腿四頭筋が常に縮んだ状態になると、筋肉が繋がっている頸骨の表面も常に引っ張られている状態になります。
成長期の子どもの骨は常に代謝をしているため、常に筋肉に引っ張られている力でだんだんと骨が剥離していき骨の変形を引き起こします。
これがオスグッド病のメカニズムです。
サッカーやバレーボール、バスケットなどのスポーツを行っている子どもにオスグッド病が多く発症するのは、太ももの前側の筋肉に負担がかかる動作が多いからなんですね。
大腿四頭筋に過度の負担がかかることで筋肉が常に縮んで固くなってしまう → 成長期の骨が引っ張られて変形する
これがオスグッド病の原因となります。
上記のように、精神的な理由で起こる成長痛には明確な原因はありませんが、オスグッド病には原因があります。
ですので、時間の経過とともに痛みも消えることが多い成長痛とは違って、オスグッド病はしっかりと治療しなければ治りません。
成長痛だと勘違いして放置すると、悪化して治療が長引くこともあります。
スポーツを盛んに行っているお子さんが膝の痛みを訴えたら、オスグッド病の可能性を疑いましょう。
オスグッド病の治療方法
オスグッド病の原因は、大腿四頭筋に過度の負荷がかかっていることです。
ですので根本的な治療方法としては、大腿四頭筋に負担をかけている要因を取り除くことです。
ですので普段から運動を盛んに行っている場合は、まずはしばらく運動をひかえることが必要です。
その上で、オスグッド病の治療に強い接骨院や整骨院を探してください。
そこでオスグッド病の対処方法(アイシングやテーピング、ストレッチなど)を指導してもらい、オスグッド病を根本から直すことを目指しましょう。
オスグッド病の治療は、整形外科でも出来ます。
しかしながら整形外科では、痛み止めの薬や湿布を処方され運動を控えるよう言われるだけで終わることが多いです。
整形外科では今現在の痛みに対処するという治療の場合が多いんですね。
それで一時的に痛みは治まったとしても、根本的な原因は解決されていません。
なので運動を再開するとオスグッド病が再発しやすいのです。
ですので、オスグッド病の治療にはオスグッドに強い接骨院や整骨院を探すことがおすすめです。
オスグッド病の予防方法
オスグッド病は一度発症すると治るまでに時間を要する病です。
ですのでまずは予防が一番。
もともとスポーツをしている子ども全員が発症するわけではありませんから、予防方法を実践すれば発症の可能性を少なく出来ます。
前述したとおりオスグッド病の原因は、太ももの前側の筋肉(大腿四頭筋)が常に縮んだ状態で固まってしまうことです。
これは運動のし過ぎによって大腿四頭筋に過度の負担がかかったことで引き起こされます。
ですので縮んだ状態の大腿四頭筋を伸ばしてあげること = 大腿四頭筋を伸ばすストレッチ を行うことが大切です。
立った状態で片足のかかとをお尻にくっつけるように後ろに上げるストレッチって皆さんやったことありますよね?
太ももの前がじんわりと伸びるあのストレッチです。
ストレッチを行うタイミングは運動前と運動後、お風呂の後がいいですが、やはり一番重要なのは運動後のストレッチをしっかりやることです。
運動で縮こまった大腿四頭筋をしっかり伸ばしてあげましょう。
お子さんが何かスポーツをしている場合は、親御さんがストレッチをしっかりやるよう声かけしてあげるといいですね。
子どもはどうしても準備運動とかストレッチとかをサボりがちですから。
お子さんが好きなスポーツを思い切り楽しめるように、親御さんがサポートしてあげましょう。
ここで一つ注意点です。
ストレッチはオスグッド病の予防に効果的ですが、発症した後の自己流のストレッチは逆に悪化の原因になることもあります。
すでにオスグッド病の兆候が見られる場合は、まずは治療先を探してそちらの指導に従ってくださいね。
まとめ
オスグッド病は、スポーツを盛んに行う成長期の子どもにとって意外に身近な病です。
成長期に多く発生することから成長痛と間違われることも多いですが、オスグッド病は放置すると悪化する病気です。
お子さんが膝の痛みを訴えた場合は、一度病院を受診されることをおすすめします。
また今はまだオスグッド病を発症していなくても、お子さんがスポーツを盛んに行っているならば注意しましょう。
子どもが大好きなスポーツを好きなだけ頑張れるように、親御さんもオスグッド病の予防を意識してみてくださいね。
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