年の瀬を感じる頃になると、年賀状をやり取りしている方から喪中はがきが届くことがあります。
初めて喪中はがきを受け取った場合は、どう対応したらいいのか迷ってしまいますよね。
また親しい友人から喪中はがきが届くと、喪中はがきに対して何か返事をしたいと思うこともあるでしょう。
そんな時、相手の方はまだお辛い時期でしょうから、マナーには気をつけて対応したいものです。
そこでこのページでは、喪中はがきを受け取ったらどう対応するのがマナーなのかについてご紹介しています。
また、喪中はがきにメールで返信する場合のマナーにも触れていますよ。
喪中はがきを受け取ったらどうする?
まずは喪中はがきを受け取った場合の、一番基本的な対応について見ていきましょう。
喪中はがきとは、「今年は喪中なので新年の挨拶は慎ませていただきます」ということを伝えるためのものです。
つまり、新年の挨拶=年賀状を今年は出しませんよというお知らせなんですね。
なので喪中はがきは、今まで年賀状のやり取りを行っていた人に送られるものです。
そして一般的に喪中はがきを頂いたら、その方には年賀状を出しません。
喪中はがきは「こちらからは年賀状を出しませんよ」という意思表示だから、自分からは年賀状を送ってもマナー違反ではないという意見も目にします。
ですが一般的には、喪中はがきが届いたらこちらも年賀状を慎むのことが多いです。
ただでさえ喪中で気持ちの落ち込んでいる相手の気を悪くしないよう、喪中はがきが届いたら年賀状は出さない方が無難でしょう。
ただ喪中の方の中には、自分は年賀状を出せないけど相手からは受け取りたいと考える人もいます。
そういった方は喪中はがきに、年賀状を送っても大丈夫な旨を一言書き添えていることが多いです。
そう書いてある場合は、例年通り年賀状を送っても差し支えないでしょう。
年賀状を投函してから喪中はがきが届いたら?
喪中はがきは12月上旬頃までに送ることが多いですが、たまに12月中旬以降に届くことがあります。
その時期だと、年賀状の準備を早めに済ませた場合はすでにポストに投函済みという場合もあります。
前述しましたように、喪中の方に年賀状を出してもマナー違反というわけではありません。
相手の方も喪中はがきを出すのが遅かったことは自覚しているでしょうから、あなたから年賀状が届いても気を悪くすることはないと思います。
なので年賀状を投函してから喪中はがきが届いたとしても、特別何かをする必要はありません。
ですがどうしても心苦しくて気になる方は、松の内(1月7日)を過ぎてから寒中見舞いを送りましょう。
寒中見舞いに年賀状を出してしまって申し訳ない旨を綴れば、相手の方にお詫びの気持ちを伝えることができます。
以下に、寒中見舞いで年賀状を出してしまったことを詫びるときの文例を紹介しますので、参考にしてくださいね。
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寒中お見舞い申し上げます。
先日は【故人続柄・敬称】のご喪中を存じ上げなかったとはいえ、賀状を差し上げてしまい大変失礼いたしました。
遅ればせながら、ご冥福をお祈り申し上げます。
まだまだ寒い日が続きますが、お体を大切に元気でお過ごしください。
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喪中はがきが届いた時のマナーある対応とは
まず第一に、届いた喪中はがきに何か返事をしなかったとしても、特に失礼には当たりません。
あくまで新年の挨拶を辞退する旨を伝える書状ですので、こちらから年賀状を出すことを控えるだけで大丈夫です。
ですが相手との関係性によっては、お悔やみや励ましの言葉を伝えたいと思うこともあるでしょう。
親しい友人の近しい身内がなくなったことを喪中はがきで知った場合は、友人に何か返事をしたいと思ったりしますよね。
なのでここからは、喪中はがきに返事を出したいときのマナーについてご紹介していきます。
喪中はがきの返事は寒中見舞いで
喪中はがきに返事をする一番代表的な方法は、寒中見舞いを出すことです。
寒中見舞いとは松の内(1月7日)が過ぎてから立春(2月4日頃)までに出す、寒中を見舞う手紙です。
現代では、年賀状への返事や年賀状の代用として用いられています。
なので喪中はがきを受け取ったら、ひとまず年末年始の挨拶は慎み、正月ムードが明けた頃に寒中見舞いのはがきを出すと良いでしょう。
喪中の友人は例年のように年賀状が届くこともなく、寂しい気持ちでお正月を過ごしているかもしれません。
そんなときに寒中見舞いが届くと、思いの外嬉しい気持ちになるものです。
喪中の方に送る寒中見舞いの文例を紹介しますね。
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寒中お見舞い申し上げます。
ご服喪中と存じ、年頭のご挨拶はご遠慮させていただきましたが、いかがお過ごしでしょうか。
ご家族がご逝去されて、この冬の寒さはひとしおのことと存じます。
遅ればせながら、ご冥福をお祈り申し上げます。
厳寒の折、お体大切にお過ごしください。
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上はあくまで例文なので、ご友人に送る寒中見舞いならもう少しくだけた文でも構いません。
固い文章だけだと、どこかからコピペしてきただけのような印象になってしまいますしね。
喪中のことを気づかう文章に添えてあなたの近況などを書いておくと、もらって嬉しい素敵な寒中見舞いになりますよ。
年内の喪中はがきの返事はクリスマスカードもOK?
先ほどは年が明けてから寒中見舞いで返事をする方法をご紹介しました。
でも大切な友人が喪中であることを知ったら、年明けを待つよりもっと早くに何か返事をしたいと思う場合もあるでしょう。
そういったときは、喪中はがきに対する返事を年内に送っても問題ありません。
年内に送る場合は一般的に、喪中見舞いとして出します。
喪中見舞いには特に決まった形式はなく、便箋でもはがきでもOKです。
ただ相手は喪中の方なので派手なものは避け、シンプルな便箋やはがきを選びましょう。
書く内容についても特に決まりはありませんが、それでは何を書いたらいいか分からないという方もいらっしゃるでしょう。
以下の文例を参考にしながら、あなたなりの文章を書いてくださいね。
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年賀欠礼のお知らせをもらい【故人続柄・敬称】のご不幸を知りました。
存じ上げず、お悔やみ申し上げるのが遅くなったこと申し訳ありません。
遅ればせながら、ご冥福をお祈り申し上げます。
ご服喪中とのことで年始の挨拶は控えさえていただきますが、お体に気をつけて新しい年をお迎えください。
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これにあなたの近況やメッセージを加えればOKです。
最近は喪中はがきの返事にクリスマスカードを出すという意見がチラホラ見られます。
海外には喪中という習慣自体がないので、日本でいう喪中の期間であっても海外ではクリスマスカードのやり取りが行われます。
だからといって、喪中の方にクリスマスカードを送るのは止めておいた方が良いでしょう。
今までもクリスマスカードを送り合っていたなら話は別ですが、そんな習慣はないのに喪中に突然クリスマスカードが届いたら、相手は困惑してしまう可能性大です。
しかもクリスマスカードはクリスマスをお祝いするものなので、喪中の方の気分を害してしまう可能性すらあります。
例年クリスマスカードを送っていた訳ではないなら、喪中はがきの返事は喪中見舞いか寒中見舞いで出してくださいね。
喪中はがきにメールで返信するのはあり?
最近は便利な通信手段が増えてきたことから、年始の挨拶もメールやライン、SNSなどで行うことが増えてきています。
では喪中はがきを受け取った場合に、メールやラインなどでお悔やみの言葉を返すのはOKなのでしょうか?
手紙やはがきを用意するのはなかなか大変なので、メールで簡単に返事を送りたいと感じる方もいるかと思います。
ですが原則としては、喪中はがきに返事するなら自分も手紙かはがきを返しましょう。
相手からメールやラインで年賀状のやり取りを辞退する連絡が来たなら、あなたもメールやラインで返事して構いません。
ですが相手が喪中はがきを作成する手間をかけて年賀欠礼の知らせを送ってくれたなら、あなたも同じ手間をかけて文章をしたためるのが礼儀でしょう。
特に先輩や上司などの目上の方、年配の方などは、メールやラインで返事がくると気分を害される可能性があります。
なので目上や年配の方から喪中はがきが届いたら、喪中見舞いや寒中見舞いを返しましょう。
一般的には返事を何もしなくてもマナー違反ではありませんが、普段お世話になっている目上の人には、丁寧な文章で返事を送った方が印象が良いですよ。
喪中はがきに対する返事がメールやラインでOKなのは、親しい関係に限られるでしょう。
親しい間柄であれば、喪中はがきで不幸を知ったらすぐに何か言葉をかけてあげたいと思ったりしますよね。
このようにすぐに返事をしたい、早くお悔やみの気持ちを伝えたい場合は、メールやラインでお悔やみの言葉を送っても良いです。
すぐに連絡できるのが、こういった通信手段の長所ですからね。
ですがそういった場合も、「略儀ながらメールで失礼します」という旨の一言は入れておいた方が良いでしょう。
相手は喪中でまだまだ落ち込んでいる時期かもしれないので、相手の心中をしっかり思いやってメッセージを送ってくださいね。
喪中はがきが届いてすぐにメールなどで返事した後に、改めて寒中見舞いなどを送るとより丁寧な対応になりますよ。
まとめ
喪中はがきを受け取ったらどう対応するのがマナーなのかを解説しました。
自分が喪中はがきを受け取る、または送る立場になったことがないと、こういったマナーって意外と知らないですよね。
喪中の相手に失礼がないよう、正しい知識で行動しましょう。
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